「AI 副業で月 5 万円」という言い方をよく見かけます。質問サイトにも「長い時間をかけてでも 5 万円くらいになるのか」という質問が繰り返し出ていました。
ただ、そこで言われている 5 万円が売れた金額なのか、口座に入る金額なのかは、たいてい書かれていません。
この 2 つは別物です。売れた金額からは、販売先ごとに決まった額が引かれます。引かれ方は場所によって違い、入金される時期も違いました。
そこで、AI で作ったものを出す先として名前が挙がりやすい 4 か所について、公式ヘルプに書かれている手数料をそのまま並べてみました。どこが有利かを決めるための記事ではありません。自分で計算できる状態にするための記事です。
先に結論
- 同じ 1,000 円でも、手元に残る額は 4 か所で違いました
- 引かれるものは 1 種類ではありません。販売手数料のほかに決済手数料・振込手数料が別に立っている場所があります
- 入金の時期も場所ごとに違います。売れた月にそのまま入るわけではありません
- 売上が失効する仕組みがある場所もあります
BOOTH(ダウンロード販売)
ヘルプセンターには、サービス利用料は購入者の支払方法に関わらず、ダウンロード商品の場合は「商品価格 × 5.6% + 45 円」と書かれています。自宅から発送する商品の場合は、商品価格に送料を足した額が計算のもとになります。
初期費用と月額利用料については、かからないと明記されています。
振込手数料は別に立っています。銀行振込の場合、受取金額が30,000 円未満なら 200 円、30,000 円以上なら 300 円(いずれも税込)。PayPal の場合はかからないと書かれています。
入金の時期についてはこう書かれていました。毎月 1 日から月末までに発送完了になった注文が対象で、翌月 20 日から 5 営業日以内に振り込まれます。受取金額は翌月 1 日に売上管理ページに反映されます。
つまり売れてから入金まで、最短でも 1 か月以上あくということになります。
note(有料記事)
note は引かれるものが 3 つに分かれています。事務手数料、プラットフォーム利用料、振込手数料です。
ここで注意が要るのは計算の順序です。プラットフォーム利用料は売上金額そのものにかかるのではなく、代金から事務手数料を引いた金額の 10%と書かれています。定期購読マガジンの場合は 20% です。
事務手数料のほうは読者がどの支払方法を使ったかで変わります。ここが売る側で決められない部分です。同じ記事が同じ値段で売れても、読者の決済手段によって手元に残る額が変わります。
振込手数料は別に 270 円かかると案内されています。少額でこまめに振込申請をすると、この固定費の比率が上がります。
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ココナラ
ヘルプには、トークルームの取引完了時に販売時の手数料 22% をかけた額を差し引いて売上金として計上すると書かれています。
計算式も示されていました。販売金額 −(販売金額 × 0.2 × 1.1)です。22% の中に消費税 10% があらかじめ含まれている、という書き方になっています。
手数料がかかる対象は、同じトークルーム内で購入者から支払われたサービス価格・有料オプション・おひねりです。サービスの種類によって率が変わり、ビデオチャットサービスは 27.5% として計算例が出ています。
振込については、申請額が 3,000 円未満だと 160 円かかり、3,000 円以上なら無料という説明が複数の解説記事に出ています。ただしこれは公式ヘルプの原文で確認できていません。ここは実際に申請画面で確認したほうが確実です。
KDP(Kindle 電子書籍)
KDP は手数料を引くのではなく、ロイヤリティという形で受け取る割合が決まる仕組みです。ここだけ考え方が違います。
価格設定ページには、出版する電子書籍ごとに35% と 70% のどちらかを選ぶと書かれています。
ただし 70% には条件がつきます。日本国内の読者への販売で 70% が適用されるには、電子書籍が KDP セレクトに登録されていること、そして希望小売価格が 70% の要件を満たしていることが必要だと書かれています。条件を満たさない場合は 35% が適用されます。
もう一つ、配信コストがあります。70% を選んだ場合、販売価格から配信コストと適用される税を差し引いた額に 70% をかける、という計算になります。配信コストはファイルサイズに応じて発生するもので、35% の場合は発生しないと説明されています。画像を多く使った本ほど、この差が効いてきます。
また、ロイヤリティは消費税を差し引いた後の希望小売価格から計算すると書かれています。表示価格そのものではありません。
1,000 円が売れたとき
ここまでを 1 か所にまとめます。1 件 1,000 円のものが売れた場合の、振込手数料を引く前の金額です。
| 販売先 | 引かれるもの | 残る額の目安 |
|---|---|---|
| BOOTH(DL) | 1,000 × 5.6% + 45 円 = 101 円 | 899 円 |
| note(カード決済の場合) | 事務手数料 + 残額の 10% | 決済手段により変動 |
| ココナラ | 1,000 × 0.2 × 1.1 = 220 円 | 780 円 |
| KDP(70%) | 税と配信コストを引いた額の 30% | 条件により変動 |
数字が出せるところと出せないところが分かれました。BOOTH とココナラは公式の式がそのまま当てはまります。note は読者の決済手段で変わり、KDP は登録状況とファイルサイズで変わるため、売る側だけでは確定しません。
ここに振込手数料が別途乗ります。BOOTH は 200 円または 300 円、note は 270 円です。1,000 円のものを 1 件売って、すぐに振込申請をすると、この固定費が一気に効きます。
5 万円を「手元に残す」には
最初の質問に戻ります。
手数料率を r とすると、手元に残る額が 5 万円になるための売上は「50,000 ÷(1 − r)」です。BOOTH のダウンロード販売なら率の部分が 5.6% なので約 5 万 3 千円、ココナラなら 22% なので約 6 万 4 千円が売上の目安になります。ここに固定費と振込手数料が乗ります。
差は1 万円ほどです。同じ「月 5 万円」でも、どこで売るかで必要な売上が変わります。
ただしこれは率だけを見た場合の計算です。買う人がどれだけいるか、どんなものが売れているかは場所ごとに違い、率が低いほうが有利だとはこの数字からは言えません。
公式に書かれていなかったこと
調べていて、確認できなかったものもあります。
- ココナラの振込手数料 — 解説記事には 3,000 円で線が引かれるとありますが、公式ヘルプの原文では確認できませんでした
- KDP の支払い最低額 — 一定額に達しないと繰り越される仕組みがあるかどうか、確認できていません
- 消費税の扱い — 課税事業者かどうかで計算が変わる記述が各所にありました。ここは税務の領域であり、本記事では踏み込みません
もう一つ、note には売上が失効する仕組みがあると案内されています。発生から一定期間内に振込申請をしないと受け取れなくなる、という内容です。貯めておけばよいというものではありません。期限については公式ヘルプで確認してください。
BOOTH のヘルプにも「売上が失効してしまいました」という項目が置かれています。失効という状態が存在すること自体は、どちらの場所でも前提になっていると読めます。
売る前に確認しておくこと
- 率と固定費を分けて見る。低単価をたくさん売る形だと、固定費の比率が上がります
- 振込のタイミングを決めておく。1 回ごとに手数料がかかる場所では、まとめる回数がそのまま手取りに効きます
- 入金までの日数を見ておく。売れた月に入るとは限りません
- 失効の条件を確認しておく。放置すると受け取れなくなる場合があります
なお、そもそもAI で作ったものをそこで売っていいのかは、場所ごとに規約が別に定められています。KDP の申告、ココナラの出品ルール、note の規約については、それぞれ別の記事で読んでいます。
どの方法から始めるかについては、別の記事で整理しています。
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まとめ
- BOOTH のダウンロード販売は商品価格 × 5.6% + 45 円。振込は翌月 20 日から 5 営業日以内
- note は事務手数料を引いた額の 10%がプラットフォーム利用料。事務手数料は読者の決済手段で変わる
- ココナラは販売金額 × 0.2 × 1.1。22% に消費税が含まれると書かれている
- KDP は35% と 70% の選択。70% には KDP セレクト登録と価格の条件があり、配信コストも引かれる
- 振込手数料は別に立っている。少額でこまめに申請すると比率が上がる
- 売上が失効する仕組みがあるので、放置しない
※本記事は 2026 年 9 月 14 日時点で各サービスの公式ヘルプに記載されていた内容をもとにしています。手数料や条件は改定されることがあるため、実際に出品する前に各サービスの公式ページでご確認ください。





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