AI で作ったものを売ってみようと思って、まずスキルマーケットを見に行きました。ところが調べ始めてすぐ手が止まりました。「ココナラは AI 禁止」と書いてあるページと、「AI カテゴリがある」と書いてあるページが、どちらも出てくるんです。
質問サイトを見ると、同じところで止まっている人が何年も前からいました。AI で描いた絵を納品していいのか、そもそも規約違反なのか。2022 年から 2025 年まで、ほぼ同じ内容の質問が繰り返し立っています。
しかも答える側も確信がなさそうで、「規約違反ということになっているらしい」という調子の回答が混じります。これは人づての情報を読んでいても解決しないと思い、公式ヘルプを直接読んでみました。
結果から言うと、私の前提が間違っていました。禁止線は「AI で作ったかどうか」ではありませんでした。
公式ヘルプに書いてあること
ココナラヘルプの「AI技術を使用した出品に対するスタンス」に、出品できるものとできないものが例示されています。以下は 2026 年 9 月 4 日時点の記載です。
禁止と可能が、それぞれ例示されていました。要点だけ取り出すと、こうなります。
- 禁止例に挙がっているのは、AI で生成したイラスト画像と、それを素材として一部使ったコンテンツ(サムネイルや動画)
- 可能例に挙がっているのは、AI で生成した写真画像とそれを一部使ったコンテンツ、AI で生成した文章の記事、そして AI 技術のノウハウ記事や PDF 資料
並べてみると分かりやすいと思います。イラストは不可、写真は可。文章も可。同じ AI 生成物なのに、扱いが分かれています。
ヘルプの前置きには、AI 技術の利用については現状さまざまな議論があると捉えているとしたうえで、AI 技術自体を否定する意図はないが、プラットフォームとして安全性を担保するため出品可能な範囲を一部制限している、という趣旨が書かれています。「全面禁止」ではなく「一部制限」という立て付けです。
スキル販売のほうにも同じ線が引かれています
上のページは完成品を売る「コンテンツマーケット」向けです。先ほどの質問は、依頼を受けて作る側を想定したものが多いので、そちらも確認しました。
「【一覧】出品禁止サービス」というページがあり、知的財産権・著作権等を侵害するサービスという区分の中に、他社商標の不正掲載や商用利用が禁止されている素材の利用などと並んで、AI によるイラスト作成を行うサービスが挙げられていました。
売る形が違っても、引かれている線は同じでした。
ネット上の説明が割れている理由
ここが引っかかっていた部分です。調べていて見つけた解説記事には、こう書かれているものがありました。
- 「AI で生成された商品やサービスの出品はすべて禁止されている」
- 「公式の表現は『AI を用いて自動生成したコンテンツは原則出品いただけません』」
前者は、写真・文章・ノウハウ資料が出品可能例として明記されている現在の記載とは合いません。後者の引用文についても、私が読んだ現行ページの中には見当たりませんでした。
どちらの記事も 1 年以上前のものです。規約は書き換わります。古い時点の記載を引いているのか、書き手の要約なのかまでは、こちらからは分かりません。断定は避けておきます。
言えるのは一つだけです。この手の話は、人の要約ではなく公式ページを開いて読んだほうが早い。今回は 10 分もかかりませんでした。
見つかったらどうなるか
注意事項の欄に、対応の流れが書かれています。
- 運営が公開されたコンテンツを順次確認している
- 不適切と判断されたものには修正依頼または取り下げが実施される
- 取り下げ後、該当箇所を修正せずに再度出品した場合は、予告なくアカウント停止または機能制限となる場合がある
- 出品ページ上に通報機能があり、利用者から報告できる
一度で即アウトという書き方ではありませんが、直さずに出し直すと段階が上がる構造になっています。通報機能がある以上、運営の目視だけをかいくぐればいいという話でもなさそうです。
なお「AI 判定ツールを導入している」と書いている解説も見かけましたが、私が読んだ範囲の公式ページにその記載はありませんでした。あるともないとも言えないので、ここでは触れないでおきます。
では、何なら売れるのか
出品可能例をそのまま読むと、AI を使った稼ぎ方がイラスト以外にも残っていることが分かります。
| 使うもの | 公式の扱い |
|---|---|
| AI 生成のイラスト画像 | 出品禁止コンテンツ例 |
| AI 生成イラストを一部素材に使った動画・サムネイル | 出品禁止コンテンツ例 |
| AI 生成の写真画像 | 出品可能コンテンツ例 |
| AI 生成写真を一部素材に使った動画・サムネイル | 出品可能コンテンツ例 |
| AI 生成の文章記事 | 出品可能コンテンツ例 |
| AI 技術のノウハウ記事・PDF 資料 | 出品可能コンテンツ例 |
「AI で絵を描いて売る」は塞がっていますが、AI の使い方そのものを資料にして売るほうは可能例に入っています。手を動かすより、覚えたことを整理するほうが向いている人もいるはずです。
ただし、可能例に入っているからといって何でも通るわけではありません。著作権侵害や他社サービスの規約違反にあたる内容は、AI とは関係なく別の項目で止められます。
迷ったら出す前に聞く
グレーに見えるものを自己判断で出して取り下げられると、作り直しの手間がまるごと増えます。ココナラには問い合わせ窓口があるので、出品前に確認しておきましょう。
私自身、今回のように「みんなが言っていること」を前提にして調べ始めて、前提から間違っていたことが何度もあります。規約まわりは特にそうです。
まとめ
- ココナラは AI を全面禁止していない。公式の立て付けは「一部制限」
- 禁止線は「AI かどうか」ではなくイラストかどうか
- 写真・文章・ノウハウ資料は出品可能例として明記されている
- スキル販売側にも「AI によるイラスト作成を行うサービス」が禁止として挙がっている
- 取り下げ後に直さず再出品すると、予告なくアカウント停止になる場合がある
- ネット上の解説は時点が古いことがある。公式ページを開いたほうが早い
※本記事の規約内容は 2026 年 9 月 4 日時点で公式ヘルプを確認したものです。規約は改定されるため、出品前に最新の記載をご確認ください。


コメント