AI で記事を書いてブログを運営し、広告で収益を得る。AI 副業の話題では、よく出てくる組み合わせです。
一方で、「AI で書いた記事はアドセンスの審査に通らない」という説明もよく見かけます。質問サイトには「有用性の低いコンテンツ」という結果で何度直しても受からない、という相談が繰り返し出ています。
本当に AI が理由なのか。気になったので、Google が公開している文書を読んでみました。以下は 2026 年 9 月 11 日時点で確認した内容です。
まず、どこに書かれているのか
アドセンスで広告を載せるサイトが守る決まりは、AdSense ヘルプの「Google パブリッシャー向けポリシー」にまとめられています。
中身は 4 つに分かれていました。コンテンツ ポリシー、行動ポリシー、プライバシーに関するポリシー、要件とその他の基準です。違反すると広告の表示がブロックされたり、アカウントが停止・閉鎖されたりする場合がある、と冒頭に書かれています。
なお、このページには、各ポリシーを新しい「パブリッシャー向けポリシー ヘルプセンター」へ移して統合する作業を進めている、という案内もありました。今後、置き場所が変わる可能性があります。
ポリシーの本文に、AI という言葉は見つけられませんでした
最初に探したのは、生成 AI で作ったこと自体を禁止する項目です。
コンテンツ ポリシーに並んでいたのは、違法なコンテンツ、知的財産権の侵害、危険または中傷的なコンテンツ、性的描写などでした。何を載せてはいけないかは書かれていますが、どうやって作ったかで区別する項目は、読んだ範囲では見つけられませんでした。
では「有用性の低いコンテンツ」はどこにあるのか。探すと、別の場所に出てきました。
「有用性の低いコンテンツ」は、広告を置く場所の話でした
この言葉があったのは、行動ポリシーの中の「広告枠の価値」という項目です。次のような画面には Google の広告を配置できない、と書かれていました。
- パブリッシャーのコンテンツが含まれていない、または有用性の低いコンテンツを含んでいる
- 作成中である
- アラート、ナビゲーション、その他の操作を目的として使用されている
同じ項目には、コメントの追加や価値の追加をせずに他のサイトのコンテンツをコピーしている画面、コンテンツよりも広告のほうが多い画面も並んでいます。
この項目の詳細ページ(英語版)には、補足の例が載っていました。その中の一つが次の一文です。
手作業による確認やキュレーションを経ずに、自動生成されたコンテンツに広告を置かないこと。
ここで条件になっているのは、自動生成かどうかだけではありません。人の確認や選別が入っているかどうかが、一緒に書かれています。
検索のスパムポリシーにつながっていました
もう一つ、見落としやすい項目があります。
「要件とその他の基準」の中に、Google ウェブ検索のスパムに関するポリシーに違反する画面に広告を配置してはいけないと書かれていました。アドセンスの判断は、検索側の決まりとつながっているということです。
そこでスパムポリシー(2026 年 8 月 28 日更新)を読むと、「大量生成されたコンテンツの不正使用(scaled content abuse)」という項目がありました。主に検索順位を操作する目的で、利用者の役に立たないページを大量に作ることを指し、作り方は問わないと書かれています。
例として挙げられていたのは次のようなものです。
- 生成 AI などのツールを使い、利用者にとっての価値を加えずに多数のページを作る
- 他のサイトの内容を取り込み、言い換えや翻訳などの自動変換をかけて多数のページを作る
- 複数のページの内容を、価値を加えずにつなぎ合わせる
- 読んでも意味が通らないが、検索キーワードだけは入っているページを多数作る
ここで初めて、生成 AI という言葉が出てきました。ただし、並んでいるのは「価値を加えずに」「多数の」という条件と一緒です。
検索側は、AI の使い方をどう書いているか
Google 検索には、生成 AI で作ったコンテンツについての案内ページもあります(2025 年 12 月 10 日更新)。
冒頭には、生成 AI はテーマを調べるときや、オリジナルのコンテンツに構成を与えるときに特に役立つ、と書かれていました。そのうえで、利用者に価値を加えずに多数のページを生成すると、先ほどのスパムポリシーに違反する可能性がある、と続きます。
ほかに挙げられていたのは次の 2 点です。
- 正確さ、品質、関連性に注意する。タイトルやメタディスクリプション、画像の代替テキストも含む
- 自動で生成している場合は、どのように作ったかの情報を読者に示すことを検討する
AI を使うこと自体を避けるよう求める書き方は、このページには見つけられませんでした。
分かれ目に置かれていた言葉
3 つの文書を並べると、繰り返し出てくる言葉がありました。
| 言葉 | 出てきた場所 |
|---|---|
| 手作業による確認・キュレーション | 広告枠の価値(詳細ページ) |
| 利用者にとっての価値 | 広告枠の価値 / スパムポリシー / 生成 AI の案内 |
| 多数・大量に | スパムポリシー / 生成 AI の案内 |
| 作り方は問わない | スパムポリシー |
線が引かれているのは「AI で作ったかどうか」ではなく、「確認や価値の追加があるか」「大量に作っているか」の側だと読めます。
裏を返せば、人が書いた記事でも、価値の加わっていないものは同じ枠に入ることになります。「作り方は問わない」とは、そういう意味にも読めます。
「AI の記事は通らない」について、言えることと言えないこと
ここは分けて書いておきます。
言えること。公開されている文書に「AI で書いた記事には広告を載せない」と書かれた箇所は、読んだ範囲では見つけられませんでした。書かれていたのは、確認のない自動生成、価値の加わっていない大量生成、という条件です。
言えないこと。審査で個々のサイトのどこを見ているのか、AI で書かれたかどうかを判別しているのか。それを説明した記載は見つけられませんでした。ですから「AI だから落ちた」とも「AI でも通る」とも、この文書からは言えません。
「AI の記事は通らない」という説明は、AI で書いた記事に確認のない自動生成や、似た型のページの大量生産が多いという実態を、短く言い表したものかもしれません。ただ、それは推測です。文書にそう書かれているわけではありません。
同じシリーズで読んだ YouTube のポリシーでも、分かれ目は AI の使用そのものではなく、繰り返しや大量生産にあたるかどうかに置かれていました。
自分のサイトを照らす場所
文書に書かれていた条件を、確認する側の言葉に置き換えると次のようになります。どれに当てはまるかは、サイトごとに違います。
| 照らすこと | 対応する文書 |
|---|---|
| 記事ごとに人の確認や編集が入っているか | 広告枠の価値(詳細ページ) |
| 同じ型のページが大量に並んでいないか | スパムポリシー(大量生成) |
| 他のサイトの内容の言い換え・翻訳になっていないか | スパムポリシー / 広告枠の価値 |
| 広告がコンテンツより多くなっていないか | 広告枠の価値 |
| 作成中のページや、中身の少ないページに広告が出ていないか | 広告枠の価値 |
| 自動生成を使っている場合、作り方を読者に示しているか | 生成 AI の案内(検討事項) |
最後の行は「検討する」という書き方で、義務として書かれているわけではありません。
読んだ範囲を並べておく
| 文書 | 読んだ箇所 |
|---|---|
| Google パブリッシャー向けポリシー(AdSense ヘルプ) | コンテンツ ポリシー / 広告枠の価値 / 要件とその他の基準 |
| パブリッシャーのコンテンツを含まない画面(英語版の詳細ページ) | 補足の例 |
| Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | 大量生成されたコンテンツの不正使用 / スクレイピング |
| 生成 AI コンテンツに関する Google 検索のガイダンス | 全文 |
審査の手順や、審査結果の通知に書かれる内容の詳細は、今回は読んでいません。
まとめ
- パブリッシャー向けポリシーの本文に、AI で作ったこと自体を禁止する項目は見つけられなかった
- 「有用性の低いコンテンツ」は広告枠の価値の項目にあり、広告を置けない画面の条件として書かれていた
- 詳細ページには手作業による確認やキュレーションを経ていない自動生成コンテンツに広告を置かない、とあった
- アドセンスは検索のスパムポリシーへの準拠も求めており、そこでは価値を加えない大量生成が、作り方を問わず対象になっていた
- 検索側の案内は、生成 AI を調査や構成に役立つものとして書いていた
- 審査で AI 生成を判別しているかどうかは、記載を見つけられなかった
※本記事は 2026 年 9 月 11 日時点で公開されている文書を確認したものです。ポリシーは移行・改定が進んでいるため、申請前に最新の記載をご確認ください。
これからブログを置く場所(レンタルサーバー)を選ぶ段階であれば、主要 2 社を比べた記事があります。
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