AI に頼んでみたけれど、返ってきた答えが的外れだった。もう一度聞き直しても似たようなことしか言わない。そのまま閉じてしまった——という経験はないでしょうか。
実はこれ、AI の性能の問題ではないことがほとんどです。頼み方を少し変えるだけで、返ってくるものが変わります。
この記事では、専門用語を使わずにそのままコピーして使える例文を用途別に並べます。難しい理屈は後回しで構いません。
うまくいかない理由は、だいたい 3 つ
AI はこちらが言っていないことを勝手に補います。補い方が思っていたのと違うと、的外れな答えになります。原因はほぼこの 3 つです。
- ざっくりしすぎ。「メールを書いて」だけでは、誰に何を書くのか分かりません
- 一度に頼みすぎ。「調べて、まとめて、企画も出して」は 3 つの仕事です
- 形を指定していない。長い文章がほしいのか、箇条書きがほしいのか伝わりません
足すのは 3 つだけ
難しく考えなくて大丈夫です。頼みごとに次の 3 つを足すだけで、かなり変わります。
| 足すもの | 書き方の例 |
|---|---|
| だれ向けか | 取引先の担当者に / 社内の上司に / 小学生にも分かるように |
| どうしてほしいか | 丁寧にしたい / 短くしたい / 断りたい |
| どんな形で | 箇条書きで / 200 字以内で / 表にして / 3 案出して |
これだけです。「役割を与える」「制約条件を明示する」といった説明を読む必要はありません。やっていることは同じです。
用途別・そのまま使える例文
ここからは実際の頼み方です。【 】の部分だけ自分の内容に差し替えてください。
1. 書いた文章を直してもらう
いちばん失敗が少なく、効果が分かりやすい使い方です。まずここから試すのをおすすめします。
うまくいかない例
この文章を直して
【文章】
こう頼む
次の文章を、取引先に送るメールとして自然な日本語に直してください。
意味は変えず、丁寧すぎない程度でお願いします。
直した箇所とその理由も簡単に教えてください。
【文章】
「理由も教えて」を付けるのがコツです。次から自分で書けるようになりますし、直しが的外れな時にすぐ気づけます。
2. 長い文章を要約してもらう
こう頼む
次の文章を要約してください。
・全体で 300 字以内
・箇条書きで 5 点まで
・決まったこと と まだ決まっていないこと を分けて
【文章】
「何を知りたいのか」を書くと精度が上がります。ただ「要約して」と頼むと、AI は全体を平らにならしてしまい、自分にとって大事な部分が消えることがあります。
3. アイデアを出してもらう
こう頼む
【テーマ】について、案を 10 個出してください。
・方向性がなるべく バラバラ になるように
・1 案につき 1 行で
・ありきたりなものは避けてください
まず 10 個出したあと、その中から良さそうな 3 つを選んで理由を教えてください。
「数を先に出させて、あとから選ばせる」のが要点です。最初から「良い案を出して」と頼むと、無難なものが 2〜3 個返ってくるだけで終わります。
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4. 英語のメールに返信する
こう頼む
次の英文メールについて、
1. 日本語で要点を教えてください
2. 【返信したい内容】を英語の返信文にしてください
3. その返信文の日本語訳も付けてください
丁寧すぎず、ビジネスとして自然な言い方でお願いします。
【メール本文】
日本語訳を必ず付けさせてください。意味が分からないまま送ってしまうのが、いちばん危ない使い方です。
5. 調べものをしてもらう
これがいちばん注意が必要な用途です。AI は知らないことでも、それらしい答えを自信たっぷりに作ってしまうことがあります。
こう頼む
【調べたいこと】について教えてください。
・確かなこと と あいまいなこと を分けて書いてください
・情報が古い可能性がある場合は、その旨を明記してください
・分からないことは「分からない」と答えてください
それでも、そのまま信じないでください。数字・日付・固有名詞・法律や制度の話は、必ず自分で確認してください。AI は「もっともらしさ」を作るのが得意で、正しさを保証する仕組みは持っていません。
6. バラバラの情報を表にまとめる
こう頼む
次の情報を表にまとめてください。
列は 【項目 1】【項目 2】【項目 3】 でお願いします。
情報がないところは「不明」と書いてください。勝手に埋めないでください。
【情報】
「勝手に埋めないで」は必ず入れてください。空欄があると、AI はそれらしい値で埋めてしまうことがあります。
それでも思った答えにならない時
一度で決まらなくて当たり前です。会話は続けられるので、次の一言を足してください。
- もっと短く / もっと具体的に
- 今の答えの、ここだけ書き直して
- 別の言い方でもう 3 つ
- なぜそう考えたのか教えて
- 最初からやり直して。今度は【条件】を守って
やり直しは何度でもできます。一発で完璧な指示を書こうとするより、雑に投げて直していくほうが早いです。
やってはいけないこと
- 個人情報を貼らない。氏名・住所・電話番号・メールアドレスは伏せてから貼ってください
- 社外秘の資料を貼らない。会社によっては規則で禁止されています。まず社内ルールを確認してください
- そのまま提出しない。AI が書いたものの責任は、送った人が負います
この 3 つさえ守れば、あとは気軽に試して構いません。失敗しても壊れるものはありません。
どの AI を使えばいいか
ここまでの例文は、ChatGPT でも Claude でもそのまま使えます。どちらを主に使うかで迷っている方は、先に違いを確認しておくと選びやすくなります。
本でまとめて学びたい場合は、こちらで目的別の選び方を整理しています。ただし、先に上の例文をいくつか試してからのほうが、本の内容も入ってきます。
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まとめ
- うまくいかない原因はざっくりしすぎ・頼みすぎ・形の指定なし
- 足すのはだれ向けか・どうしてほしいか・どんな形での 3 つ
- 文章直しから始めるのがいちばん失敗が少ない
- 調べものはそのまま信じない。数字と固有名詞は自分で確認
- 個人情報と社外秘は貼らない。それ以外は気軽に試す
用途ごとの詳しい書き方は、今後この記事から順に増やしていきます。まずは上の例文を 1 つ、実際に貼って試してみてください。




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